ラフィノース


ラフィノース(raffinose)


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ラフィノース(raffinose : ビートオリゴ糖)
通常はビート(甜菜、砂糖大根などとも呼ばれている植物)の副産物である「甜菜糖蜜」から抽出し 精製・濃縮・結晶化されるオリゴ糖で、ビート以外では大豆やキャベツ、アスパラガス、 ブロッコリーなど多くの植物にも含まれています。
オリゴ糖の中では珍しく植物(ビート)から結晶化精製する天然物質です。
※ビートは日本では主に北海道で栽培されています。


フルクトース、ガラクトース、グルコースの3種類の糖が1分子ずつ結合している三糖構造をしています。


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オリゴ糖であるラフィノースは難消化性なのでヒトの消化管内でほとんど消化されずに大腸に達し、 ビフィズス菌の増殖因子になり結果として大腸菌ウェルシュ菌等の悪玉菌を 減少させる効果があるといわれています。


つまり、消化されにくい「糖」であるラフィノースは、摂取した本人の栄養にもなりにくいのですが「プレバイオティクス」として 腸内に居るビフィズス菌には、増殖するための「餌」となります。
摂取すれば当然ビフィズス菌等の善玉菌は活性化して増殖しますから、逆に悪玉菌である 大腸菌ウェルシュ菌等は、 だんだん隅に追いやられてしまうと言う訳です。


その上、ラフィノースはビフィズス菌が食べるだけでそれ以外はほとんど便として排泄されますから、 便の量を増やすという事でも便秘の改善に効果があるといわれています。
この時、ラフィノースは腸管内に滞っている余計な糖分も一緒に排泄してくれる一石二鳥の効果も在ります。


ラフィノースの継続摂取によりビフィズス菌を増殖させることで、 免疫機構の貪食細胞の貪食能が高まることが研究されています。


そして腸内でビフィズス菌が増加すれば当然 悪玉菌は減少しますが、それまで悪玉菌たちが 産生していた色々な毒素も悪玉菌の減少と共に減っていきます。
これによりその毒素を分解していた肝臓の負担も軽減されるために結果として肝機能の改善が考えられてもいます。
また、現在のところ詳しいメカニズムは解っていないのですが、アトピー性皮膚炎改善効果についても研究がなされて、 期待もされているようです。


何種類かあるオリゴ糖の中でもラフィノースは、 不純物を含まない高純度の結晶オリゴ糖という天然物質なので妊娠中の方や乳幼児も安心して摂取することができます。
また、消化吸収出来にくいために血糖値も上がりにくく、食後の血糖値上昇などが気になる方は甘味料としても良いと思います。
ちなみに甘さは、砂糖に比べ20%程度の軽く上品な甘味を持つといわれています。


調理に使用する場合、酸性条件下での加熱安定性(例えばお酢と混ぜて加熱するとか)も通常の加熱安定性(140℃位なら大丈夫です)も、 家庭で料理に使う範囲でならほとんど分解せずに安定した状態で使えますし、 砂糖よりもずっと吸湿しにくいので保存も砂糖程度に考えてよいと思います。


注意!
ラフィノースで一番多いのが「下痢をしてしまった!」という事例だそうです。
いくら体に良くても一日の摂取量は説明書き通りにお願いします。
特に、乳幼児、妊娠中の方、ご高齢の方は、最初は説明書よりも少なめでスタートした方が無難な様です。
ヒトによってはいきなりお腹が緩くなることもあるようなので気をつけましょう。


※乳幼児の便秘は必ずしも便が出ていないだけという事もありますから、 綿棒等で肛門を刺激してみてそれでも便が出なければという事になります。
最近は母子手帳にも記載されているようですが、赤ちゃんの便の色が緑色っぽくなってきたら便秘を疑ってみましょう。
その場合は最初に小児科のお医者さんにオリゴ糖を与えてよいかを聞く方が良いでしょう。



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