ガラクトオリゴ糖はグルコース(glucose)とガラクトース(galactose)から成る二糖の乳糖にガラクトースが1〜4分子結合した少糖類で、
例えば乳糖の非還元末端にガラクトースがひとつ結合した3糖の4'-ガラクトシルラクトース(4'-GL)があります。
4'-GLはヒト母乳や牛乳中にも天然物質として含まれていることが知られており(母乳にも含まれている訳ですから)
当然、だれもが食べたことのある安全性の高い糖質で、一部の製品は「プレバイオティクス」として
消費者庁より規格基準型の特定保健用食品の成分としての認証が与えられています。
工場での製造過程の一例を上げれば、牛乳を加工してチーズを作る時に副産物としてできる食品用乳糖(ラクトース)を原料として、
乳糖分解酵素(β-ガラクトシダーゼまたはラクターゼ)による転移反応を利用し
精製・濃縮により液体の状態になったガラクトオリゴ糖を結晶化して最終的に粉末のガラクトオリゴ糖の製品にします。
ガラクトオリゴ糖は耐熱・耐酸性に優れ安定しているので、保存・調理中に分解や変化が極めて少ないために、
調理に使いやすく、その上、吸湿性があるためバタークリームを作る時にバターと一緒に攪拌した時に
細かい気泡を一緒に抱き込んで決め暇殻ふっくら膨らませるクリーミング性や、
クッキーを焼いた時に空気を抱き込みサクサクとした食感を出すためのホイッピング性等を向上させる性質も兼ね備えて
いますから、実にさまざまな加工食品等の身近なところでに幅広く利用されています。
※クリーミング性もホイッピング性もお菓子作りには重要ですから、詳しい方も多いと思います。
もちろん他のオリゴ糖同様に、小腸の消化酵素ではほとんど消化されず大腸に届き、
ビフィズス菌を選択的に増殖させることによる腸内フローラと便秘の改善作用があり、
カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)等のミネラル類の吸収や各種タンパク質の消化吸収も助けます。
ガラクトオリゴ糖は、歯垢の原因となる不溶性グルカンの生成もなく、虫歯の原因菌である
ストレプトコッカス・ミュータンス菌の増殖などには利用されない為に「難う蝕性機能」が明らかになっています。
※難う蝕性機能とは、歯周病以外の原因の虫歯になりにくい機能という事です。
最後に、ガラクトオリゴ糖のカロリーは砂糖の約50%で、甘さは25〜20%程度(製品によって差があります)の低カロリー甘味料ですから、
ガラクトオリゴ糖はダイエット中のカロリーコントロール等に安心してお勧めできる母乳成分のオリゴ糖です。
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オリゴ糖
ビフィズス菌
オリゴ糖が配合されている商品のご紹介です
HABA 「ビフィズスミックス150億」
150億個のビフィズス菌の他、整腸効果が期待されるラクトバチルス属アシドフィルス種、
免疫機能に良い刺激を与えるエンテロコッカス属フェカリス種
等の複数の乳酸菌をミックスした商品です。
プレバイオティクスとしてビートオリゴ糖を併せて配合しています。
※詳しくは、上記の画像リンクから公式サイトに入るか、下記の詳細ページにてご確認ください。
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