ラクトスクロース(乳果オリゴ糖)


ラクトスクロースとは

ラクトスクロース(lactosucrose 乳果オリゴ糖) ラクトスクロースは、オリゴ糖の中では最も甘いオリゴ糖で「ラクチュロース」「ミルクオリゴ糖」 「乳果オリゴ糖」等とも呼びます。


このラクトスクロースは、二糖類のラクトースに一糖類のフルクトースが繋がっている構造 あるいは、グルコースが両端にガラクトースとフルクトースを結合している三糖構造をしているのです。



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もちろんガラクトースにグルコースが結合しているのなら二糖のラクトース(乳糖)ですし、 グルコースにフルクトースが結合していれば同じく二糖のスクロース(ショ糖)ですので、 ラクトスクロースはこの二つが途中で合体した様な形状をしているのです。


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そのため製造する時の原料も牛乳に含まれるラクトース(乳糖)と、 サトウキビに含まれるスクロース(ショ糖)を使います。
この二つの原料を酵素による果糖転移から精製・濃縮過程を経て液体のラクトスクロース(乳果オリゴ糖)にして、 それを結晶化して粉末の製品にしていくのです。



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オリゴ糖


スクロース(sucrose)とラクトース(lactose)

スクロース(ショ糖)は砂糖の主要成分ですから甘味は言うに及ばず、 虫歯の原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌の増殖にも貢献しますから 虫歯になりやすい「う蝕性」が十分ありますし、カロリーもご存知の通り高いので、 肥満や食後の血糖値を急上昇させる原因にもなってしまいます。


一方、ラクトース(乳糖)は甘味が砂糖(ショ糖・スクロース)の40%程で、これだけであれば低甘味料として利用されています。 分解吸収もされますが、全てではなく大腸にまで届いたものは、腸内の ビフィズス菌の増殖効果を発揮するのです。



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ビフィズス菌

ラクトスクロースの特徴

ラクトスクロースの特徴 ところがこの二つが合体して、ラクトスクロースになると甘味は砂糖の60%程とちょうど中間くらいかなと思いますが、 その割にはカロリーが砂糖の50%程度と低く、しかも「難消化性」なのでヒトの消化管で消化吸収されることがほとんど出来ませんから、 食後の血糖値も気にすることなくダイエットにも効果があるといわれています。
そして、スクロースで問題になったう蝕性もラクトスクロースではなくなり(非う蝕性)虫歯の原因にもならないのです。


※食後(ラクトスクロースの摂取後)のインスリン分泌にもほとんど影響を与えないといわれています。


※製品には乳糖やショ糖が含有されているので乳果オリゴ糖との含有量の割合によって、 商品ごとの甘味等は変わってきます。例えば乳果オリゴ糖の含有量が低いものほど甘味は高くなってきます。


その上、ラクトスクロースはビフィズス菌の増殖因子としても優れた効果を発揮しますから、 即ち悪玉菌クロストリジウム属や 悪玉に寝返ると面倒な日和見菌バクテロイデス属等を減少させるため 腸内細菌叢の改善にも繋がる効果がある「プレバイオティクス」といわれていて 消費者庁の特定保健用食品(規格基準型)の成分としての基準も設定されています。


また、腸内細菌叢改善の結果として整腸効果・便通の改善、カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)等のミネラル分の吸収促進効果、 インフルエンザ等のウイルス感染症の予防効果、免疫機能の向上等の効果が現れてきます。


また、他のオリゴ糖に比べてラクトスクロースは摂取後に下痢をしにくい特徴があるので例えば 過敏性腸症候群の様に、腸が弱く便秘や下痢を起こしやすい人にも適していると思いますが、 比較的少量で効果があるといわれていますから使用するときは用法用量を守ってください。
いくらお腹が緩くなりにくいといっても一度に多量の摂取や体調によっては特に下痢の引き金になってしまいますので注意が必要です。


ラクトスクロースを使った商品としてはビフィズス菌の増殖促進効果を評価されての健康食品分野での需要や、 良質な甘味を生かした乳製品などの需要も増加の期待がかけられています。



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オリゴ糖が配合されている商品のご紹介です



HABA 「ビフィズスミックス150億」




150億個のビフィズス菌の他、整腸効果が期待されるラクトバチルス属アシドフィルス種、 免疫機能に良い刺激を与えるエンテロコッカス属フェカリス種 等の複数の乳酸菌をミックスした商品です。
プレバイオティクスとしてビートオリゴ糖を併せて配合しています。

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