乳酸菌を摂るということ


様々な原因で起こる腹部の違和感

健康な人でも経験すると思いますが、下痢や便秘やそれに伴う腹部の張りや痛みを伴う腹部の不快症状 たまに短期間続くだけなら別に気にすることもないでしょうが、一時的ではなく長期にわたるようであるのなら、 何らかの行動をとってみた方が良いと思います。


特に、便の状態や排便のサイクルが大幅に変わった時は注意が必要です。
場合によっては、それが病気のサインになっているかも知れません。


ちなみに、病気としての名前の無い慢性的なものとしては、 男性は下痢、女性は便秘、また年齢別では若年層に下痢、高齢になるにつれ便秘が多いように個人的には感じます。


でも、まだ病気になっていなくても下痢や便秘が長期間にわたれば 結果として何らかの病気を発症する原因になってしまう可能性もあるかも知れません。
そして、その原因は色々考えられます。


ストレスを原因とすれば過敏性腸症候群などが最近では特に若い人たちに多いと聞きますし、 高齢の方なら腸内フローラと呼ばれる腸内細菌のバランスが崩れていることで便秘や軟便が続くこともあります。


ただし、ストレスが原因といっても取り除けばよいというものでもないのです。


消化管、とくに腸は第二の脳といわれるくらいストレスに敏感な上に腸内フローラを構成する菌たちが、 脳に次いで発達しているという「腸の神経細胞ネットワーク」を構成している神経細胞を刺激している多様な物質を産生していて、 このことにより個々の人のストレス耐性が異なるので、まずはこれも考慮して腸内細菌 のバランスをとりながらストレスを軽減していく事が重要になるでしょう。


腸内フローラのバランスを保ち正常に保つことは、慢性的な排便異常とそれを原因とする 悪玉菌の増殖による体の不調や生活習慣病を矯正する第一歩になると思います。


でもストレスの他にも、偏食や暴飲暴食をしない、睡眠や運動不足を解消するなどいろいろいわれますが、 この忙しい毎日では特に「一日30種類の食物を摂る」「朝食は必ず食べる」「夕食は早めに摂る」というのは、 解ってはいながらかなりハードルが高い目標になってしまう人も多いような気もします。


仕事や通勤に時間を取られ、その上に睡眠や運動に時間を割いていたら食事は手早く簡単にならざるを得ません。
それが結局「朝食抜きで昼と夜にその分高カロリー(イコール高脂肪高タンパク)な食事になる」という 腸にとっての負の連鎖が続くのです。


誰だって「定年直前や定年後すぐに、それまでの無理がたたって……」とは、なりたくないでしょう。


さんざん働いてやっと楽になると思ったら病院のベッドへ直行……では泣くに泣けません。


もちろん出来ないからといって、多くの人が健康に関心がない訳では無いはずです。


せめて、定年後の病気はともかく、今続いている下痢や便秘を治して将来これが大きな病気に繋がるのだけは 防いでみてはいかがでしょうか?


ご存知の通り、出来るだけ毎日ビフィズス菌などの 乳酸菌が入っているヨーグルトと果物や野菜の 質と繊維質を意識して多く摂るようにすれば、 基本的には腸内フローラは今よりも良い方向に向かっていくはずです。


加えて排便だけでなく、免疫力の向上で花粉症予防やアレルギー緩和、 コレステロール対策や貧血予防、アンチエイジングの美肌効果も在ります。


男性で、別に美肌効果は関係ないと考える方もいるかもしれませんが、 荒れている皮膚からウイルスや病原性の細菌などが入り込んでくることは充分にあり得ますので気をつけましょう。


ただ、そうはいっても忙しくて毎日の食事に合わせてヨーグルトや果物を買いに行くのは面倒という人や、 外食や出張が多く自宅でゆっくり食事が出来ない人、そして市販のヨーグルトだと加糖タイプはもちろん プレーンタイプでもカロリーが気になるという人や、ヨーグルトの酸味が苦手という人たちも多いと思います。


そういう人たちは、ヨーグルトや乳酸飲料などより乳酸菌の入ったサプリメントをお勧めします。


サプリメントなら数週間から1,2か月分は一度に購入できるでしょうし、 かさばらないので普段からポケットにでも入れておけば外出先、出張先などでも簡単に摂ることもできるでしょう。


また、サプリメントですからカロリーも少なめで、酸味などの味も気にならないものもあります。


そうはいっても、市販のヨーグルトや乳製品だけでなく食物繊維やオリゴ糖 (簡単にいうと乳酸菌ビフィズス菌の餌です) まで入っているサプリメントの様な機能性食品なども含めると最近では目移りするほどの数が見られるようになりました。


これらの製品のどれが自分に合っているのかを知るのは、まず自分の便の状態を サプリメントなどを始める前後で比較してみることが重要だと思います。


もちろん個人差があるので一概にはいえないのですが、例えば慢性的な便秘だった人が食べ始めてみて数日で一度軟便に変わりその後、 数週間か長くても3か月以内に正常な排便になったと思える状態なら自分の腸内にそれまでいた細菌達に良い影響を与えたと思って良いでしょう。


そしてそれが、そのヨーグルトやサプリメントと自分の腸と相性が良いという証拠でもあるのでそのまま継続するのが良い結果になると思います。


でも、一向に便秘の状態に変化が無かったり、逆に軟便の状態が3ヶ月以上の長期にわたり続くようなら、自分には合わないものとして 別のものに変えてみる事も大事です。


いずれにしても、ヨーグルトやサプリメントは薬ではありませんので即効性はありませんし、予防はともかく治療は出来ません。
そして、なにより継続することが重要です。



関連ページへ
腹部の不快症状
過敏性腸症候群
腸内細菌
悪玉菌
ビフィドバクテリウム(ビフィズス菌)
乳酸菌

免疫
オリゴ糖
乳酸菌サプリメント比較