慢性胃炎


慢性胃炎

慢性胃炎
Chronic gastritis



病気の概要・症状


胃の粘膜の慢性的な炎症によって胃粘膜そのものが萎縮して機能が低下している状態なのですが、 炎症が強い時には急性胃炎の症状として、吐き気や腹痛が発症することがあります。
ただ症状の多くは、上腹部不快感・胃もたれや膨満感・食欲不振等になることが多いようです。


以前は、胃の中は塩酸(胃酸)に常時曝されたり、食べた食物によっても物理的に障害を受けたりで、 加齢に伴い胃粘膜も老化(荒れて来る)する為に、萎縮・機能低下が発症するものと考えられていたようですが、 1982年にヘリコバクターピロリ菌が発見されてからは、 このヘリコバクターピロリ菌の長期感染により引き起こされると明らかになりました。


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原因


初期には、表層のみの炎症ですが、次第に内部にまで入り込んでくると、粘膜が萎縮してきて、 細胞も胃酸や粘液を分泌しなくなり、萎縮性胃炎と呼ばれる状態になってしまいます。


胃潰瘍なども含め、慢性胃炎なども主にストレスが原因だと思われがちではありますが、 単純にストレスのみで発症することは余り多くなく、ヘリコバクターピロリ菌感染者が過剰なストレスに曝された場合に、 より発症の危険性が高まるのだと、最近では言われています。


私の周囲でもアルコール好きの人ほど「ピロリ菌」を気にしている場合が多いようで、「ピロリ菌」の 名前も今ではすっかり市民権を得たようですが、実際に胃腸科の病院に行くと「アルコールが好き」とか 「ストレスで胃が痛い」などと訴えると感染の有無の検査を進められるという話も聞きます。


もっとも怖いのはピロリ菌に感染している事実ではなく、感染しているという検査結果を得て除菌治療を受けた後に、 大手を振って以前よりも酒を飲んでしまう人が多いという事実です。(私の周りだけなら良いのですが……)



治療・予防


本来なら病院へいく事をお勧めしますが、多少の事で一日つぶして病院になど行っていられない(ほんとに病院は時間が掛かりますよネ(-_-;)) という、病院よりも薬局派のお忙しい日本の働き虫の方たちも多いと思います。
もっとも、それだけ忙しいから病気になるのですよネ。


薬を選ぶときは当然、薬剤師さんに相談していると思いますが、 これから薬局に行くのだという胃炎初心者の方たちに薬選びの目安として挙げてみると。


空腹時や起床時に胃が痛い時は、胃酸から胃を守る「胃粘膜保護薬」胃酸を中和する「制酸薬」胃酸の分泌を抑制する「H2ブロッカー」 が効果があるようですが、特に食後に胃痛がする時は「胃粘膜保護薬」が選択肢に上がってきます。
また同じようなタイミング(時間)で胸やけがする時も同様の薬で効果があるはずです。


また空腹時に胃がもたれる時は「胃粘膜保護薬」か、胃を刺激する「健胃薬」を、胃もたれが食後にくる場合は、「健胃薬」か、 消化酵素が含まれている「消化薬」が選択肢に上がります。


「健胃薬」や「消化薬」は膨満感にも効果が在りますが、食後以外のタイミングでの膨満感ならどちらかといえば「健胃薬」でしょうか。
ちなみに「健胃薬」は食欲不振等にも効果があるようです。


繰り返しになりますが例え重くないと判断できても本来はキチンと病院を受診してください。
一時しのぎとして薬で症状を抑えたいのであれば、薬局で薬剤師さんに相談しながら選びましょう。
その時、薬剤師さんに伝える症状や症状の出るタイミングを詳しく伝えるために上記に書いた内容を参考にしていただけたら良いかなと思います。


いずれにしても原因の半分以上はヘリコバクターピロリ菌、半分近くはストレス、と言う事になるのでしょうか?
現代社会でストレスから逃れることが難しいのなら、せめてヘリコバクターピロリ菌だけでも何とかしたいものです。


しつこいようですが胃に不調や不安がある人は、まずヘリコバクターピロリ菌の感染の有無を検査してみる事をお勧めします。
無ければそれで良いのですが、もし確認されたら除菌する事が症状改善の近道だと思います。
最近では抗菌剤の服用で除菌治療は済んでしまうので簡単なのです。


ちなみに、ヘリコバクターピロリ菌に感染していなければ、 高齢の方でも萎縮していないきれいな胃粘膜を保っていることが多いそうです。


まあアルコールはともかく、日頃のちょっとしたストレスで病院に行くほどでも薬を飲むほどでも無いと考えている方には、 牛乳などの乳製品を飲む習慣を付けて胃粘膜を保護するという選択肢はいかがでしょう?
もちろん牛乳でなくてもヨーグルトでも、牛乳とヨーグルト両方摂るという選択でも良いので、 全国の働き虫の皆さん、一日一度で良いので食後にヨーグルトを摂るのを習慣にしてみませんか?
中には牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして……とか、ヨーグルトは酸っぱい味がどうも苦手で……などという人も多いようです。


特に男性に多いように見受けられますが「良薬は口に苦し」と言って飲んでしまえる人は良いのですが、
どうしてもという人は乳酸菌の配合されているサプリメントの中には、胃粘膜に付着しやすくヘリコバクターピロリ菌の抑制が期待され、 胃炎・消化性潰瘍などの症状改善が研究されているラクトバチルス属乳酸菌の入ったものや、 胃粘膜保護機能やヘリコバクターピロリ菌の抑制、胃炎・胃潰瘍・胃ガン等の予防効果も期待されている ビフィドバクテリウム属の乳酸菌の入ったもの等があります。



ラクトバチルス属は、胃粘膜に付着しやすくピロリ菌抑制や潰瘍の改善効果が期待・研究されている乳酸菌です。
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ビフィドバクテリウム属(ビフィズス菌)は、胃粘膜の保護やピロリ菌の抑制機能が期待されています。
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下記はビフィドバクテリウム属乳酸菌の配合されているサプリメントです。
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