大豆オリゴ糖


大豆オリゴ糖

大豆オリゴ糖とは、大豆に含まれる天然のオリゴ糖の総称で三糖のラフィノースや四糖のスタキオース等があり、 いずれも大豆をはじめとして、味噌、醤油、豆乳、納豆、豆腐等の大豆製品に多く含まれています。


生産法としては他のオリゴ糖のほとんどの製造過程で使用する酵素反応は利用せず、 大豆のホエーからラフィノースやスタキオース等の成分を分離、濃縮、乾燥して粉末状の製品にしていきます。


大豆オリゴ糖のうち一部は部分消化性のものがありますが、全体を見ると比較的低カロリーで虫歯にもなりにくいという 特徴は他のオリゴ糖とそれほど変わりませんし、 腸内のビフィズス菌の「餌」として整腸効果もそれ程劣る訳でもないと思います。



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ラフィノース (raffinose)とスタキオース (stachyose)

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ラフィノース (raffinose)は、グルコースとフルクトースの1,2グリコシド結合(グルコースの1番の炭素(C)と フルクトースの2番の炭素(C)の結合)とガラクトースとグルコースの1,6グリコシド結合(ガラクトースの1番の炭素(C)と グルコースの6番の炭素(C)の結合)で三糖が連なっています。


大豆以外では、甜菜(ビート)の他、キャベツ、アスパラガス、ブロッコリーなど多くの植物に含まれている天然物質で、 軽く上品な甘味は砂糖の20%程ですが、難消化性物質でもあるので消化管で消化吸収しにくいため食後も 血糖値が上がりにくいといわれています。


調理保存などの使いやすさの点でも、低pH(酸)や高温に強く分解し辛く、 砂糖に比べ吸湿性も低いので砂糖と同じ保存条件なら問題なく使用できます。



スタキオース (stachyose) は、ガラクトース同士の1,6グリコシド結合(片方のガラクトースの1番の炭素(C)と もう片方のガラクトースの6番の炭素(C)の結合)にグルコースとフルクトースの1,2グリコシド結合 (グルコースの1番の炭素(C)とフルクトースの2番の炭素(C)の結合)したものが、 ガラクトースの内の1番が空いている方とグルコースの6番とが1,6グリコシド結合した四糖です。


大豆などに多く含まれていて、甘味は砂糖の30%程でカロリーは40%程度で、 納豆菌に有要に働くといわれスタキオースの含有量が多い大豆は納豆の原料に向いています。
また、スタキオースはビフィズス菌の増殖因子としても優れているため、 摂取することで整腸効果も期待できる「プレバイオティクス」といえると思います。


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その他の特徴

大豆オリゴ糖が他のオリゴ糖に比べ優位なのは、大豆または大豆製品を摂るだけで同時に摂れてしまうというところでしょう。
その上、良質のたんぱく質やバランスのとれた必須アミノ酸をはじめ大豆には多くの栄養素が含まれています。


リン脂質のレシチンや脂肪酸のリノール酸はコレステロール減少効果と抗酸化作用に優れ、 サポニンにもコレステロールを抑制して肥満防止の効果がありますし、β−コングリシニンは中性脂肪減少効果があります。


また大豆は、神経伝達物質のアセチルコリンを生成して認知症予防にもつながる効果が期待されていますし、 イソフラボンには女性ホルモンのエストロゲン様の活性効果といって女性ホルモンの代わりに働く様な効果があるので 数々の更年期作用緩和効果があるといわれています。



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オリゴ糖が配合されている商品のご紹介です



HABA 「ビフィズスミックス150億」




150億個のビフィズス菌の他、整腸効果が期待されるラクトバチルス属アシドフィルス種、 免疫機能に良い刺激を与えるエンテロコッカス属フェカリス種 等の複数の乳酸菌をミックスした商品です。
プレバイオティクスとしてビートオリゴ糖を併せて配合しています。

※詳しくは、上記の画像リンクから公式サイトに入るか、下記の詳細ページにてご確認ください。

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